ワークショッププログラム13
東北大学大学院情報科学研究科「言語変化・変異研究ユニット」主催
第13回ワークショップ
2025年3月30日(日)〜 3月31日(月)
会場:東北大学大学院情報科学研究科207号室(中講義室)にて対面開催、および、Google Meetによるハイブリッド会議形式(会議資料およびオンライン参加用URLは参加申し込みされた方に配布)
参加申し込みは、こちらからお願いします。なお、メールアドレス入力欄には、G-mailアドレスを入力してください。対面参加の方には、会場へのアクセスはこちらをご覧ください。
3月30日(日)
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挨拶:小川芳樹(東北大学):13:00〜13:05
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Session 1:13:05〜13:55 (発表35分のあと質疑応答15分)
佐藤陽介・小野創(津田塾大学)
「否定含意動詞に関わる反再構築効果と人口の分断」-
本発表では、日本語の「V-忘れる」に代表される否定含意動詞に関わる反再構築効果に関する日本語母語話者間の判断の揺れに関する現在進行中の実験結果を報告する。Bobaljik and Wurmbrand (2005, 2007)では、(1)のような「V-忘れる」といった否定含意動詞構文において、目的語位置にある普遍量化詞が「忘れる」(の語彙的に含む否定要素)よりも義務的に広い作用域をとることが報告されている。
(1) ピカチュウはすべてのおもちゃを片付け忘れたよ。(∀>forget; * forget>∀)
一方、Goro (2007:ch6)の真偽値判断課題 (truth-value judgement task)に基づく実験では、日本語を母語話者とする成人被験者のうち約3割が上記の研究が不可能と報告したforget>∀の解釈を許容するという実験結果が報告されており、この判断の揺れは日本語話者間における文法の揺れ (population split)の存在を示唆しているとの見解が示されている。しかし、Goro自身の実験で使用された刺激文は、(1)の名詞前数量詞構文ではなく、(2)のいわゆる遊離数量詞構文であることは注目に値する。したがって、否定含意動詞構文の作用域判断の揺れが、獲得した日本語文法レベルの根本的違いというよりも数量詞に関わる構文上の選択上の統語的違いから生じた可能性が依然として残っている。
(2) ピカチュウはおもちゃをすべて片づけ忘れたよ。(% forget>∀)
そこで、本研究では、Bobaljik and Wurmbrandがもともと使った(1)のような名詞前数量詞構文を刺激文として利用する現在進行中の実験結果を報告する。実験デザインとしては、(3)のような否定含意動詞条件 (negative implicative/NI condition)と(4)のような否定形態素条件 (negative morpheme/NM condition)の2つを設定し、59人の日本語母語話者を被験者として、これらの条件の下でどの程度目的語位置の普遍数量詞が「忘れる」または「ない」よりも狭い作用域をとれるか、そしてこの解釈の可能性に関してどの程度被験者間で揺れが生じるかを検証した。
(3) みさきさんはすべての食材を買い忘れた。[NI condition]
(4) みゆきさんはすべての食材を買わなかった。[NM condition]
実験結果としては、NI条件とNM条件の間に狭い作用域解釈の容認性について有意な相違があること、そして当該の読みの可能性に関しては、Han et al. (2007, 2008)の韓国語の採用域解釈の揺れに関する研究で報告されているような双峰分布 (bimodal distribution)が観察されないことが判明した。この結果は、否定含意動詞に関わる反再構築効果の有無については、Bobaljik and Wurmbrandの観察を支持するものである。同時に、この結果は、Goroで報告された話者間の揺れが獲得された文法の違いではなく数量詞構造の違いに由来する可能性を示唆する。
Selected References
Bobaljik, Jonathan and Susi Wurmbrand. 2007. Complex predicates, aspect and anti-reconstruction. Journal of East Asian Linguistics 16:27–42.
Goro, Takuya. 2007. Language-specific constraints on scope interpretation in first language acquisition. Doctoral dissertation, University of Maryland, College Park.
Han, Chung-Hye, Jeffrey Lidz, and Julien Musolino. 2007. V-raising and grammar competion in Korean: Evidence from negation and quantifier scope. Linguistic Inquiry 38:1–47.
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Session 2: 14:00〜14:50(同上)
縄田裕幸(島根大学)
「英語分裂文における前提節標識の選択とその通時的変遷について」-
本発表は縄田(2024)による英語分裂文の分析を出発点とし、そこで扱われていなかった前提節標識の選択とその通時的変遷について考察する。伝統文法では分裂文の前提節標識が文頭のitを先行詞としてとるとの立場もあるが(Jespersen (1927)など)、前提節標識はつねに焦点要素と呼応して音声的に具現化する。
(1) a. It is Jeff {that/who/*which/*∅} revealed the secret.
b. It is Jeff {that/who(m)/*which/∅} we need for the job.
c. It is this book {that/which/*∅} impressed me the most.
d. It is this book {that/which/∅} I bought yesterday.
e. It was in Paris {that/where/*∅} he died.
この事実に対し、本発表はForm Copy (cf. Chomsky (2021))の多重適用に基づく縄田(2024)の分析を基盤としながら、SMインターフェイスでは音声化の出力が「上書き」されるため分裂文ではつねに前提節標識が焦点と呼応して発音されると論じる。
また、本発表の後半では前提節標識の通時的変遷をコーパス調査によって明らかにし、先行詞付関係節標識との異同の説明を試みる。両者は中英語期にthatが高頻度で用いられ、その後wh語が用いられるようになった点では共通している。他方、分裂文ではwh語の出現が先行詞付関係節よりも遅く、また後期近代英語期になるとthatの割合が再び上昇した。本発表では、これらの相違点は分裂文が先行詞付関係節とit形式主語構文を起源とする「多重起源構文」であることから生じたと論じる (cf. Van de Velde et al. (2015))。
引用文献
Chomsky, Noam (2021) “Minimalism: Where Are We Now, and Where Can We Hope to Go,” 『言語研究』160, 1-41.
Jespersen, Otto (1927) A Modern English Grammar on Historical Principles, Part III, Syntax (Second Volume), George Allen & Unwin, London.
縄田裕幸 (2024)「分裂文の統語論―関係節との比較を中心に―」『名古屋英語学会第1回大会プロシーディングズ』39-58.
(https://drive.google.com/file/d/1L6UHHS1Jw64yYesmWeulKtZTCitPvmUa/view)
Van de Velde, Freek, Hendrik De Smet and Lobke Chesquière (2015) “On Multiple Source Constructions in Language Change,” On Multiple Source Constructions in Language Change, ed, by Hendrik De Smet, Lobke Chesquière and Freek van de Velde, 1-17, John Benjamins, Amsterdam/ Philadelphia.
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Session 3: 14:55〜15:45(同上)
岳 昱澎 (Yue Yupeng)・小川芳樹(東北大学)
「日本語の形容名詞派生における否定接頭辞「不・非」と接尾辞「的」の相互作用について」-
Williams (1981)の「右側主要部規則(RHR)」が予測することに反して、日本語の否定接頭辞「不・非・無」は、基体名詞に接続することで基体を形容名詞に変化させることが知られている(=(1))(野村 (1973), Kageyama (1982), 相原 (1986), 吉村 (1990))。
(1) 不利益な/*利益な、無原則な/*原則な、非常識な/*常識な
また、これらの否定接頭辞のうち、「不」は形容名詞化接尾辞「的」と相補分布を成すが、「非」は「的」と共起できるだけでなく、共起が義務的なものもある(原 (1986))。
(2) a. 不規則な/規則的な/*不規則的な/*非規則的な/*非規則な
b. 不合理な/合理的な/*不合理的な/非合理的な/*非合理な
c.*不効率な/効率的な/*不効率的な/非効率的な/非効率な
先行研究では、(1)の事実について、非主要部である否定接頭辞から範疇素性[AN]を合成成分へ投射できるとする立場 (Kageyama (1982))と、非主要部と主要部の意味的依存関係と形式的依存関係のねじれを基盤として、形容名詞という新たな雑種的範疇(hybrid category)が形成されるとする立場(Namiki and Kageyama (2016)) があるが、いずれの分析も(2a-c)の事実を説明できない。
また、BCCWJの調査によれば、これらの否定接頭辞はいずれもNと結合でき、単独ではANとも結合できる場合があるが、「的」と共起する場合には決してANと結合しないという範疇選択制限もある。従来の分析では、この事実も説明できない。
(3) a. 不ANな、?非ANな、?無ANな
b.*不AN的な、*無AN的な、*非AN的な
本発表では、以下の5点を主張することで、これらの問題を解決する。
[a]接辞を二つのクラスに分類する:Class I:「不」「無」「非2」「的」、Class II:「非2」 (Siegel (1974), Allen (1978); cf. Kageyama (1982))。
[b] Class I接辞とClass II接辞の間に位相(phase)が介在する(cf. Chomsky(2001), Kamiya(2002))。
[c]「不」「無」「非1」はNeg headとして機能する場合があり、これは中国語の否定形容詞句を構造的借用したものである(Thomason and Kaufman (1988))。
[d] 借用された句構造は語彙化した後にゼロ形態素の付加によりAN化する場合がある(cf. Harley (2012))。
[e] 語形成(接辞付加、接辞の音声化)にも経済性の原則が働く(cf. Kageyama (1982), Chomsky (1992))。
参考文献(抜粋):
Allen, Margaret (1978), Morphological Investigations, Ph.D. dissertation, University of Connecticut, Storrs.
原由起子 (1986)「―的:中国語との比較から」『日本語学』1986, Vol.5, 73-80.
Kageyama, Taro (1982), Word Formation in Japanese. Lingua 57, 215-258.
Kamiya, Noboru (2002), The Phase in Word Formation, Linguistic Analysis 32, 103-129.
野村雅昭 (1973),「否定の接頭語「無・不・未・非」の用法」『ことばの研究』4, 31-50.
Thomason, Sarah Grey and Terrene Kaufman (1988), Language Contact, Creolization, and Genetics Linguistics, Berkeley: University of California Press.
Williams, Edwin (1981), On the notions ‘lexically related’ and ‘head of a word’, Linguistic Inquiry 12, 245-274.
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Session 4: 15:50~16:40
堀内ふみ野(日本女子大学)・中山俊秀(東京外国語大学)
「多様な付属要素始まり発話の形式と機能」
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本研究では、文法的なパターンが日常のコミュニケーションの中から形成されていくとする使用基盤言語学の立場から、一見すると逸脱した形式を持つ発話がなぜ・どのように用いられるのかを考察する。具体的には、日本語の日常会話で観察される、付属要素で始まる発話の形式的特徴と機能について検討する。まず、発話冒頭に生起する付属要素の種類に応じて、それらを提題助詞「は」で始まる発話、格助詞で始まる発話、引用標識で始まる発話等に分類し、各タイプの発話が異なる談話構成上の機能を担っていることを示す。その上で、発話冒頭に生起する付属要素の韻律的・文法的な性質と、発話が持つ機能との対応関係を分析する。分析を通して、話者は付属要素の性質や統語的な不完全性を利用して、配慮の提示、発言権の維持、話題の転換といった相互行為上の調整を行っていることを論じる。統語的に逸脱した発話も、言語使用上の動機づけに基づき一定のパターンで用いられていることを示す中で、対話的なコミュニケーションと文法との相互作用を探りたい。
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Session 5 (特別講演): 16:45~18:30
小泉政利(東北大学)
「統語構造と情報構造が文処理負荷に与える影響」-
語順の柔軟性を持つ言語では、通常、統語的基本語順が非基本語順よりも処理上の利点を持つ。この観察結果は、統語的に複雑な文を処理する際の解析コストの増大を示唆している。また、この現象は語用論的な要因とも関連している可能性がある。本研究では、日本語における非基本語順の処理困難性を、統語構造(SOV vs. OSV)と情報構造(旧新 vs. 新旧)を操作することで検討した。その結果、統語構造と情報構造の両方において有意な主効果が見られ、さらに両者の相互作用が行動指標および生理指標において確認された。これらの結果は、日本語において、かき混ぜ語順が引き起こす処理上の困難を軽減する上で、談話要因が重要な役割を果たしていることを示唆している。
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3月31日(月)
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Session 6: 9:30〜10:20 (発表35分のあと質疑応答15分)
Yi Linya (扆 林亚)(東北大学)
「The Grammaticalization of le in Mandarin Chinese: An Analysis in Terms of Cartography and Upward Reanalysis」-
This presentation explores the grammaticalization process of “le” in Mandarin Chinese. “Le” can appear in two positions: it can immediately follow the verb (verb +le + object) or occur at the end of a clause (verb + object + le). Moreover, it has been controversial whether there are two different types of “le” or whether they are different instantiations of the same “le”. Previous studies focused on the analysis of le from a synchronic perspective (Huang and Davis 1989, Li and Thompson 1981, Mangione and Li 1993, Lin 2000, Chen 2009, Wu 2004). However, few studies addressed “le” from a diachronic perspective (Shi 1989; Wang 2009; Sun 1996). Even though they addressed “le” from a diachronic perspective, they mainly concentrated on the semantic aspects of the grammaticalization process of “le”. Almost no study has investigated the syntactic process of “le” involved in it.
I will adopt Cinque’s (2006) cartography and Roberts and Roussou’s (2003) theory of grammaticalization as upward reanalysis to analyze the diachronic development for “le”. I propose that “le” can denote four different functional heads denoting completive aspect, deontic modality, epistemic modality, and focus, respectively. Given the upward reanalysis, it is predicted that the usages of “le” that realize a higher functional head should be historically emergent in a later stage of the development of the language. A comprehensive survey of CCL corpus (Center for Chinese Linguistics) demonstrates that this prediction is exactly borne out.
Selected References:
Cinque, G. (2006). Restructuring and Functional heads: the Cartography of Syntactic Structures volume 4 (Vol. 4). Oxford: Oxford University Press.
Roberts, I., and Roussou, A. (2003). Syntactic Change: A Minimalist Approach to Grammaticalization (Vol. 100). Cambridge University Press.
Wu. X.-Z. Z. (2001). “Verbal Le: Aspect and Tense,” In W. Bisang (eds.), Grammaticalization and Language Change in Chinese, 234-299, RoutledgeCurzon.
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Session 7: 10:25〜11:15 (同上)
岸本秀樹(神戸大学)
「原因-結果の意味を表す語彙的複合動詞について」-
日本語の語彙的複合動詞における前項動詞と後項動詞の組み合わせが一定の統語的な制約によって制限されていることが影山(1993)や松本(1998)などで論じられている。本論では、原因-結果の意味を表す語彙的複合動詞に焦点を絞ったうえで、動詞の組み合わせや項の具現化が統語的な条件よりも意味的な条件によって決まるとみるほうがより包括的な説明をできることを論じる。
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Session 8: 11:20~12:10
宮川 創(筑波大学)
「コプト語の体言化における定冠詞の機能拡張」
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本研究は、古代エジプト語の最終段階であるコプト語における定冠詞(男性単数 p- / 女性単数 t- / 複数 n-)が、既に体言化された動詞句や関係節を名詞句として機能させるためのNP-use markerとして働くことを検証する。従来は定性を主に標示するものとされてきた定冠詞が、定性の標示の機能が弱化し、性・数標示の機能が顕著となる例が存在し、さらには、柴谷方良の体言化理論における「名詞句用法」の標識として動作する点を、サイード方言のコーパス分析を通して示す。すなわち、定冠詞自体が関係節や動詞句を体言化するわけではなく、すでに体言化された要素を名詞句として使用する際に、性・数を含む統語的特徴を付与する働きを担う点を解明する。加えて、本分析は古代エジプト語からコプト語への形態変化の一端を解明し、定冠詞の機能拡張が言語史的過程でどのように進行したかを示唆する。結果として、他言語の体言化メカニズムとの比較研究においても、有力な参照事例を提供することになる。
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Session 9: 13:10~14:00
金澤俊吾(高知県立大学)
「英語におけるWay構文と結果構文に見られる状態変化について」-
英語のWay構文は、前置詞句を伴い、主語名詞句によって表される実体の経路の移動(位置変化)を表すのが基本であるが、状態変化を表す事例もあり、その結果状態は、前置詞句や形容詞句によって表される。
(1) a. Sally drank her way through a case of vodka. (Goldberg 1995: 204)
b. They chewed their way loose. (Luzondo 2014: 54)
結果構文もまた、形容詞句や前置詞句によって状態変化が表される。
(2) a. They drank themselves insensible. (Rappaport Hovav and Levin 2001: 769)
b. Bill cried himself to sleep. (Goldberg and Jackendoff 2004: 546)
Rappaport Hovav and Levin (2001), Boas (2003), Goldberg and Jackendoff (2004), 都築 (2004), Iwata (2020)らによって、形容詞句、前置詞句が生起する結果構文の意味的特徴が詳細に観察されている。また、Luzondo (2014)は、Way構文が結果構文と「家族関係」にあると分析することで、構文の体系化を試みている。
さらに、2つの当該構文には、(3)のように、同一の動詞、前置詞句または形容詞句が共起する例があるが、各構文によって表される「状態変化」の違いについて十分に議論されているとは言い難い。
(3) a. eat one’s way to obesity / eat oneself to obesity
b. eat one’s way happy / eat oneself happy
本発表は、動詞eatが生起するWay構文、目的語位置に再帰代名詞を伴う結果構文に注目し、前置詞句、形容詞句が生起する際に見られる諸特徴を実証的に検証することで、各構文が表す「状態変化」の詳細と、各構文の使用の実態の解明を目的とする。とりわけ、各構文が、「食べる」事象のどのような場面(局面)における「状態変化」を表すかを明らかにし、各構文に生起できる前置詞句、形容詞句の可能性を探る。また、各構文の談話的特徴に着目することで、当該構文の記述的一般化の精緻化を目指す。
参考文献
Boas, Hans Christian (2003) A Constructional Approach to Resultatives, CSLI Publishing, Stanford.
Goldberg, Adele E. (1995) Constructions: A Construction Grammar Approach to Argument Structure, University of Chicago Press, Chicago.
Goldberg, Adele E. and Ray Jackendoff (2004) “The English Resultative as a Family of Constructions,” Language 80, 532-568.
Iwata, Seiji (2020) English Resultatives: A Force-Recipient Account, John Benjamins, Amsterdam/Philadelphia.
Luzondo, Alba Oyón (2014) “Constraining Factors on the Family of ResultativeConstructions,” Review of Cognitive Linguistics 12, 30-63.
Rappaport Hovav, Malka and Beth Levin (2001) “An Event Structure Account of English Resultatives,” Language 77, 766-797.
都築雅子 (2004) 「行為連鎖と構文II:結果構文」, 中村芳久(編)『認知文法論II』, 89-135, 大修館書店, 東京.
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Session 10:14:05~14:55
時崎久夫 (札幌大学)
「英語における語順と選択形の歴史変化」-
英語では、動詞と目的語、動詞と副詞の語順が歴史的に変化した。また、’s 属格と of 属格、比較を表す形式として屈折 -er/-est と迂言 more/most による比較、さらにPied-Piping と前置詞残留という選択形の変化があった。これらを統語構造の外在化の変化としてとらえようとする場合の問題について考察したい。
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挨拶:小川芳樹(東北大学)14:55〜15:00
問い合わせ先: 小川芳樹 @